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二拠点生活という選択肢 〜都会と地方を行き来する豊かな暮らし〜

はじめに

近年「二拠点生活」という言葉を耳にする機会が増えました。都会に住みながら週末や長期休暇に地方の家へ移動する人、定年後に地方と都市を行き来する人、あるいはリモートワークを活用して季節ごとに拠点を移す人など、そのスタイルはさまざまです。
この記事では、二拠点生活の魅力やメリット・デメリット、実際に始めるためのポイントを解説します。


二拠点生活の魅力とは?

1. 都会と地方のいいとこ取り

都会の利便性と地方の自然・ゆとりを両方楽しめるのが最大の魅力です。平日は都市で仕事をこなし、週末は自然豊かな環境で心身をリフレッシュする、といったバランスの取れた暮らし方が可能になります。

2. 心身の健康維持

地方での暮らしは自然との距離が近く、ストレス軽減や健康維持につながります。散歩や家庭菜園、地域の人との交流など、都会では得られない体験が心を豊かにしてくれます。

3. コミュニティの多様性

都会では仕事仲間や趣味のサークル、地方では地域の人々や移住者仲間など、複数のコミュニティに属することができます。多様な人間関係が人生の充実感を広げます。


二拠点生活のデメリットと注意点

もちろん良い面ばかりではありません。検討する際は以下の点にも目を向けましょう。

  • 費用の負担
    家賃や固定資産税、水道光熱費など、二つの拠点を維持するコストは小さくありません。空き家を活用したり、シェアハウスや民泊を組み合わせる工夫も必要です。
  • 移動の手間と時間
    都会と地方の距離が遠い場合、移動にかかる時間と費用が負担になる可能性があります。新幹線や高速道路、LCCなど交通手段を上手に組み合わせることが鍵です。
  • 地域との関わり方
    地方の家に滞在する時間が短いと、地域の行事や近隣住民との関係が希薄になりがちです。「よそ者」と見られないためにも、最低限のマナーと交流は大切です。

どんな人に向いている?

  • リモートワークやフリーランスなど、働く場所を選ばない人
  • 定年退職後、都会の利便性も残しつつ自然と関わりたい人
  • 家族で自然教育や田舎体験を取り入れたい人
  • 空き家活用や地域づくりに興味のある人

二拠点生活の費用シミュレーション

二拠点生活で最も現実的な課題は「お金」です。ここでは例として、東京と長野県の山間部で暮らす場合を想定して試算してみます。

  • 家賃・住宅費
    東京:賃貸マンション 10万円/月
    長野:古民家賃貸 4万円/月
  • 光熱費・通信費
    両拠点合わせて 約3万円/月
  • 交通費
    新幹線で月2往復:3万円/月
  • 食費・生活費
    都会・地方で平均:7万円/月

→ 合計:約27万円/月

※ポイント:二拠点生活では「片方を小さく抑える」工夫が必要です。例えば東京をワンルームにして生活基盤を地方に移すと、費用はぐっと下がります。また、空き家を購入してリフォームする場合、初期費用はかかりますが、長期的には安定したコストで暮らせる可能性もあります。


二拠点生活を始めるステップ

  1. 目的を明確にする
    リフレッシュのためか、農的生活の実現か、将来の移住準備か。目的によって場所選びや投資額が変わります。
  2. 小さく試す
    いきなり家を買うのではなく、まずは数週間のレンタルやサブスク型の多拠点サービスを利用してみましょう。
  3. 移動の利便性を確認
    新幹線や高速道路のアクセス、公共交通機関の有無は大切な要素です。
  4. 維持管理の方法を考える
    空き家管理サービスやシェア利用を組み合わせ、手間を減らす工夫をしましょう。
  5. 地域とのつながりを築く
    挨拶や参加できる行事への協力など、地元の人々との信頼関係が暮らしをスムーズにします。

二拠点生活におすすめの地域ランキング

二拠点生活に向いているのは、都市からアクセスしやすく、自然も楽しめる地域です。

  1. 長野県軽井沢町
    東京から新幹線で約70分。別荘地として人気で、自然と利便性のバランスが取れています。
  2. 山梨県北杜市
    中央道で2時間半。八ヶ岳の景色が魅力で、移住者や二拠点生活者も多いエリア。
  3. 静岡県伊豆半島
    温暖な気候と海の恵み。首都圏から特急で気軽にアクセス可能。
  4. 石川県金沢市
    北陸新幹線で東京から2時間半。歴史文化があり、食も豊か。二拠点生活の拠点として注目度上昇中。
  5. 大分県由布市(湯布院)
    温泉地として有名。福岡空港経由でのアクセスが可能で、観光と生活を兼ねた暮らしができます。

想定される事例

  • 都市在住の30代夫婦
    週末は長野県の古民家を拠点に家庭菜園。平日は都内で仕事、都会と自然の両方を楽しむ生活を実現。
  • 定年後のご夫婦
    東京のマンションを拠点にしつつ、石川県の海沿いの町で暮らす。釣りや地域活動に参加し、仲間が増えたことで生活の張り合いが生まれた。
  • フリーランスのデザイナー
    夏は北海道、冬は沖縄に滞在。全国を巡る多拠点型の生活で、仕事と旅を両立。

まとめ

二拠点生活は、現代の多様な働き方・生き方に合ったライフスタイルのひとつです。費用や手間のデメリットはあるものの、自然や地域との関わり、心身の健康、人生の豊かさといったメリットは計り知れません。
「二拠点生活=特別な人のもの」と考えず、週末だけの小さな実践から始めてみることで、あなたの暮らしにも新しい可能性が広がるかもしれません。